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【RACE REPORT】Coppa Agostoni リッソーネ〜リッソーネ( 166.7km)
ファンチェルが強力な逃げに乗るも下りで落車しリタイア。 ラッカーニが35位でチーム唯一の完走者に。
開催日:10月5日
距離:166.7 km
UCIカテゴリー:1.1
参加チーム:22チーム(WT 8/PT 6/CT 8)
出走選手数:154名
レース公式サイト:https://www.coppaagostoni.it/
TEAM UKYO公式サイト : https://team-ukyo.jp/
レースはリッソーネ発着の166.7km。スタート後、21kmの緩やかな登りを経てバルザーノに入り、リッソロ周回コース( 28km)を4周。周回には以下の3つの登りが含まれる。Sirtori(1.5km・平均4.9%、最大12%)、ColleBrianza(3.8km・平均6%、最大11%)、Lissolo(5.4km・平均4.3%、最大15%)最後のリッソロ峠は残り36.4km地点に設定。残り15kmはほぼ平坦でフィニッシュへ。
TEAM UKYOはエースのアレッサンドロ・ファンチェルを守りつつ、逃げにも一人送り込む戦略を取った。最終盤のリーダー候補としてはガリッボも想定していた。
レースはリアルスタート直後から非常に速いペースで始まった。多くの選手がメイン集団から抜け出そうとするも容認されない。30kmを過ぎたところで、集団は最初のシルトーリの上りに差し掛かった。このハイペースの影響で、多くの選手が集団から脱落していく。コッレ・ブリアンツァの上りで、ジェイ・ヴァイン( UAE Team Emirates XRG)とレミー・ロシャ( Groupama-FDJ)がアタックしたが、集団に捕まった。リッソロの上りでは、数名の選手による攻撃があり、16名による逃げ集団が形成された。メンバーは以下の通り。
イヴォ・オリヴェイラ、ラファウ・マイカ、アダム・イェーツ( UAE Team Emirates-XRG)、イオン・イザギレ(Cofidis)、ポール・ラペイラとナンス・ペテルス( Decathlon AG2R La Mondiale)、レミー・ロシャ(Groupama-FDJ)、カルロス・カナルとロレンツォ・ミレジ( Movistar Team)、マウリ・ヴァンセヴェナント( SoudalQuick-Step)、ファウスト・マスナダ( XDS Astana Team)、ウーゴ・デ・ラ・カジェとセルヒオ・チュミル( BurgosBurpellet BH)、ダヴィデ・ピガンツォリ( Team Polti VisitMalta)、アンドレアス・レクネスンド( Uno-X Mobility)、そしてアレッサンドロ・ファンチェル( Team UKYO)である。
UAE Team Emirates-XRGは3人をこの逃げに送り込んでおり、この動きがレースの後半にとって非常に重要なものであることは明白だった。ファンチェルはチームメイトがいないため、集団についていき、レースの重要な局面を待つしかなかった。この大きな逃げグループはメイン集団に対して2分のタイム差を築いた。
先頭集団の後方では、ロレンツォ・ジェルマーニ( Groupama-FDJ)、ヴァルテル・カルツォーニ( Q36.5 ProCycling Team)、ニコロ・ガリッボ( Team UKYO)がカウンターアタックを仕掛けた。良い協調で彼らは差を30秒まで詰めたが、突然カルツォーニが追走の協力をやめ、メイン集団を待つことを選択した。この時点でガリッボは、もう一人の選手と二人だけでは追走が不可能だと悟り、ペースを落とした。ジェルマーニは単独で追走を続けたが、周回の終わりまでにメイン集団に捕まった。メイン集団では、Q36.5 Pro Cycling Teamが牽引を主導し、集団のペースを上げ始めた。その結果、先頭とのタイム差は短時間で1分未満にまで縮まった。逃げ集団が周回コース4周のうち3周目のコッレ・ブリアンツァに差し掛かったとき、ファンチェルは下りで落車した。イタリア人ライダーの彼は素早く反応し、自転車に乗り直して先頭グループに追いつこうとした。同時に、ジェイ・ヴァイン( UAE Team Emirates XRG)がメイン集団からアタックした。オーストラリア人のヴァインはファンチェルの後ろに追いつき、二人で協力して再び先頭集団に戻ることに成功した。一方、メイン集団は再びタイムを失い始めた。メイン集団と先頭グループのタイム差が37秒になった時、バスティアン・トロンション( Decathlon AG2R LaMondiale)、ヴァランタン・マドゥアス( Groupama-FDJ)、ナトナエル・テスファツィオン( Movistar)がブリッジを試みた。コッレ・ブリアンツァの上りが始まると、ファンチェルは先頭グループからドロップした。イタリア人ライダーの彼はメイン集団に吸収され、その後さらにドロップした。一方、3人のブリッジ組は集団に吸収された。コッレ・ブリアンツァの上りで、アダム・イェーツ( UAE Team Emirates XRG)とカルロス・カナル( Movistar)が逃げ集団からアタックした。二人は良いギャップを作り出した。その後ろでは、ジェイ・ヴァイン( UAE Team EmiratesXRG)とポール・ラペイラ( Decathlon AG2R La Mondiale)がカウンターアタックを仕掛けた。
最終周回の開始時点で、イェーツとカナルはヴァインとラペイラに対して18秒のリードを持ち、元の逃げ集団の他の12人に対しては35秒の差があった。さらに1分25秒遅れて、イサック・デル・トロ( UAE Team Emirates XRG)とシモーネ・ラッカーニ( Team UKYO)を含む数名のグループがいた。この最終周回の間に、この後方グループは大きな追走グループに合流し、先頭2名とと第1追走(ヴァインとラペイラ)の後ろに19人の新しい集団を形成した。最終周回中、ヴァインは第1追走グループでラペイラとの協調を止めた。その結果、ヴァインとラペイラは捕まった。アレッサンドロ・ファンチェル、ナホム・ゼライ、ニコロ・ガリッボは最終周回中にリタイアし、TEAM UKYOはシモーネ・ラッカーニただ一人がレースを続けることになった。残り25kmで、イェーツとカナルは集団に対して2分のリードを持ち、彼らのチームメイトが全てのカウンターアタックを潰していた。残り15kmで、カナルがパンクし、自転車交換のためにストップ。イェーツに対して20秒を失った。イェーツは、そのまま単独でハイペースを維持してフィニッシュへ。1分15秒遅れでカナルが2位でフィニッシュ。後方の大集団が3位争いのスプリントを行い、シモーネ・ヴェラスコ( XDS Astana)が先着。シモーネ・ラッカーニ( Team UKYO)は終盤に痙攣に苦しみながらもこの追走集団でフィニッシュし、35位だった。
アレッサンドロ・ファンチェルのコメント
「クラッシュするまでは全て順調でした。サーキットに入って、強力な先頭グループに入ることができました。正直なところ、2分差があると聞いたときには、追走が戻ってくる可能性はないと確信していました。実際には、前方での協調があまり良くない場面もありましたし、後方では非常に強力な牽引がありました。落車は本当に残念です。自分は先頭にいて、最終的に優勝と2位を取ったのはそのグループからでした。しかし仕方ありません。明日は別のレースがあるので、またチャンスを掴みたいです。」
COPPA AGOSTONI 2025 RESULT
1. Adam Yates (UAE Team Emirates – XRG) in 3h57’41”
2. Carlos Canal (Movistar Team) +1’15”
3. Simone Velasco (XDS Astana) +2’10”
35. Simone Raccani (Team UKYO) s.t.